バック筋膜切開とは?注入法とは異なる外科的な陰茎増大術
陰茎増大といえば、一般的にはヒアルロン酸などのフィラーを注入する「注入法」が広く知られています。しかし、注入法では限界があると感じる方も少なくありません。また、ヒアルロン酸は吸収され、大きさが元に戻ってしまうのです。
そこで陰茎増大術で今最も注目されているのが、「バック筋膜切開(Buck’s fascia release)」という外科的手法です。この施術方法は、泌尿器科専門医の高橋知宏先生が開発者と言われており、お弟子さんが何名かいらっしゃります。この記事の執筆者であるアルモ形成クリニック院長の内田直宏も最後のお弟子さんと仰っていただき、症例数を多数経験しております。
このページでは、陰茎内部に存在する「バック筋膜」の役割と、これを切開することでどのような変化が得られるのかについて、医学的な視点から詳しく解説します。
バック筋膜とは何か?陰茎内部の構造と役割
バック筋膜の位置と働き(太くなりすぎない構造的制限)
バック筋膜とは、バック筋膜(Buck’s fascia)は、陰茎の内部構造の一つで、陰茎の形状と機能を安定させる重要な役割を担っています。陰茎の内部に海綿体組織があるだけでなく、尿道があり、排泄や生殖で重要な機能を担っております。
海綿体との関係、勃起時の膨張制限について
陰茎の勃起は、海綿体に血液が大量に流入することで起こりますが、このときバック筋膜は一定の膨張範囲を超えないように構造的に制御しています。
これは、陰茎の形状を安定させたり、過度な拡張による損傷を防ぐための生理的な仕組みでもあります。
一方で、この筋膜による制限があるために、注入や自然なトレーニングだけでは十分な増大効果を得られない場合があるのも事実です。
「リミッター解除」としての切開手術の理論的背景
そこで行われるのが、バック筋膜を部分的もしくは全体的に切開(または剥離)するという手術です。
この手術は、バック筋膜の持つ「構造的リミッター」を一部取り除くことで、勃起時や注入時の陰茎の膨張をより自由にし、物理的な太さの限界を広げることを目的としています。
この術式は、注入法とは異なり、根本的な構造の制限を外すという意味で、外科的アプローチによる陰茎増大の中でも非常に理論的に整合性のある手法といえます。
バック筋膜切開術の手術方法と流れ
陰茎皮膚切開 → 筋膜の切開・剥離処理
まず、陰茎の亀頭直下、ないしは、陰茎根部に皮膚切開を加え、皮下組織を慎重に剥離していきます。
その後、バック筋膜が露出したら、目的の部位に対して筋膜を縦方向または斜めに切開します。場合によっては、海綿体部分の剥離を伴う筋膜の部分的な癒着解除が行われます。
この工程により、陰茎内部の構造的な締め付けが緩まり、物理的な太さの拡張が可能になります。
海綿体への圧迫を緩めて、太さの拡張を促す
バック筋膜の切開によって、通常は強固に覆われていた海綿体への圧迫が緩和されます。
これにより、勃起時の血流拡張やヒアルロン酸等の注入剤の拡がりがスムーズになり、より自然かつ太さを感じやすい陰茎の状態が実現できます。
特に、「注入をしても横に広がらず効果が薄い」と感じていた方にとっては、構造的なボトルネックを取り除く有効な手段となります。
手術時間は約1~1.5時間、局所麻酔または静脈麻酔で実施
バック筋膜切開術は、通常約60~90分程度の手術時間で完了しますが、バック筋膜の剥離する範囲や関連する処理方法、縫合の方法や縫合する糸の数などによって時間が前後します。
麻酔は患者様の希望や体調に応じて、局所麻酔、静脈麻酔(静脈内鎮静)のいずれかで行われ、術中の痛みや不快感はほとんどありません。
術後は、短時間の休憩ののち、当日中のご帰宅が可能なケースがほとんどです。
ただし、数日間の安静と腫れのケアが必要となりますので、術後の注意点は必ず医師の指示に従ってください。
期待できる効果|太さ・長さはどの程度アップするのか?
メインは「太さの増加」
この手術の主目的は、陰茎の横方向の拡がり(太さ)を向上させることにあります。
長さが増えたりすることは基本的にありません。
この手術は「長茎術」と勘違いされることがありますが、長茎を目的とする場合には靭帯剥離を併用する必要があります。
バック筋膜の制限が外れることで、勃起時および注入後の海綿体や注入剤の拡張がスムーズになり、特に陰茎の中〜根元部分での明確なボリュームアップが期待されます。
個人差はありますが、バック筋膜切開単体でも周径1cm程度の増加が見込まれるケースもあります。
根元の処理により、見た目の長さも若干改善する可能性あり
バック筋膜切開により、陰茎の付け根部分の構造が緩むことで、陰茎が体内に引き込まれていた分が前方へ出やすくなるという副次的効果があります。
これにより、見た目の長さが僅かに改善する可能性がありますが、あくまでメインの効果は太さの増大であり、「長茎術」とは別の手術である点には注意が必要です。靭帯剥離を併用する必要があります。
亀頭のサイズには変化なし(カリ増大は別施術)
バック筋膜切開術は陰茎の体部に対する手術であり、亀頭のサイズや形状には直接影響しません。
カリ(亀頭)のサイズアップを希望する場合は、別途「カリ増大術(ヒアルロン酸注入など)」が適応となります。
バック筋膜切開術のメリットと選ばれる理由
注入材なし=異物によるしこり・変形リスクがない
ヒアルロン酸や脂肪注入と異なり、バック筋膜切開術は異物を使用しない構造的な手術です。
そのため、注入材特有のしこり・変形・左右差などのトラブルが発生しにくいのが大きな特徴です。
自然な仕上がりを重視したい方や、異物注入に抵抗のある方にとって、選択肢として価値のある手術といえるでしょう。
一度の手術で構造的な変化が期待できる
注入法のように繰り返し施術が必要ない点も大きなメリットです。
バック筋膜の切開は、一度の処置で恒久的な構造変化をもたらすため、長期的な変化を求める方に適しています。
ボリューム感が自然で視覚的な満足度が高い
構造的な拡張により得られるボリューム感は、注入材に比べてより自然で均一です。
とくに「根元から太くなったような見た目」を重視する方にとっては、視覚的な満足度が非常に高い術式です。
バック筋膜切開のデメリット・リスク・注意点
術後の腫れ・出血・痛み(1週間程度のダウンタイム)
外科的手術であるため、術後には腫れや内出血、軽度の痛みが生じます。
ダウンタイムとしては術後3〜7日程度の安静が推奨され、激しい運動や性行為は避けていただく必要があります。
体質によっては効果が限定的になることもある
バック筋膜の厚みや海綿体の柔軟性は個人差が大きいため、構造的に切開しても太さの変化が小さい方もいます。また、すでに注入歴のある方や瘢痕組織が多い場合は、効果が限定的になることがあります。また、長茎効果はほとんどなく、長茎術を目的とする場合には靭帯剥離術を併用する必要があります。
失敗例|不自然な形・効果不足・瘢痕形成など
未熟な技術で行われた場合、筋膜の切開バランスが不適切となり、左右非対称や不自然なふくらみが生じることがあります。
また、過剰な剥離によって瘢痕形成や違和感が残るリスクも否定できません。
再手術や修正が難しいケースもあり、医師選びが非常に重要
バック筋膜切開は繊細な内部操作を伴うため、修正が容易ではない手術です。
そのため、陰茎増大手術の経験が豊富な専門医に依頼することが絶対条件です。手術前のカウンセリングで、十分なリスク説明と手術の適応判断を受けましょう。
他の陰茎増大術との比較(注入系・PRPなど)
ヒアルロン酸注入との違い → 一時的 vs 構造的改善
ヒアルロン酸注入は即効性が高く、比較的手軽な方法ですが、数ヶ月〜数年で吸収されてしまうため、継続的な治療が必要です。
一方、バック筋膜切開は構造的な拡張が得られる外科手術であり、長期的な変化を求める方に向いています。
脂肪注入・ピュアグラフトとの違い → 自己組織 vs 外科的拡張
脂肪注入やピュアグラフトは、自身の脂肪を用いる点で異物リスクが少ないですが、定着率に個人差があり、しこりや吸収の不均衡が起きやすいデメリットもあります。
バック筋膜切開は、構造的に海綿体の拡張を可能にするため、より安定した太さを実現しやすい傾向にあります。
PRP注射との違い → 再生促進 vs 直接拡張
PRP注射は、血小板由来の成分による細胞の再生・代謝促進が主な効果で、直接的な太さや長さの変化は得られにくいです。
バック筋膜切開は、物理的にリミッターを解除する手術であり、PRPとは全く異なるアプローチとなります。
陰茎増大術は目的・体質・優先順位で術式を選ぶべき
陰茎増大術にはそれぞれ特性があるため、「太さ重視」「ナチュラルな見た目」「再手術を避けたい」などの目的や体質に合わせて、最適な術式を選択する必要があります。注意点として、陰茎の長さを出したい場合には、同時に靭帯剥離術(長茎術)が必要となります。
経験豊富な医師による丁寧なカウンセリングを通じて、自分に最も合った治療法を見つけることが大切です。
バック筋膜切開はどんな人に向いているのか?
一時的な注入では満足できない人
ヒアルロン酸や脂肪注入による陰茎増大は、一定期間で吸収されてしまうため、繰り返しの施術が必要になります。
「毎回の注入が面倒」「長期的に変化を維持したい」と考える方にとって、構造そのものを変えるバック筋膜切開術は持続性の高い選択肢です。
根本的に陰茎を太くしたい人
注入法では物理的に広がらない限界があり、「太さの伸びに頭打ち感がある」と感じる方もいます。
バック筋膜切開術は、その構造的な制限”を取り除く手術であり、単なる追加ではなく土台を広げる治療として、根本的な太さの改善を望む方に適しています。
しこりや吸収リスクを避けたい人
注入材は異物反応や左右差、時間の経過による形状変化などのリスクが伴います。
「しこりや凸凹が不安」「できるだけ自然にしたい」という方にとって、異物を使わない外科的手法であるバック筋膜切開術は、有効な選択肢です。
成人以降、体の成長が完了した人(未成年NG)
この手術は構造に介入する外科的処置であるため、体の成長が未完了な未成年には適応できません。
18歳以上で身体の発育が安定していることが前提であり、成人男性に限って施術可能です。
施術を受ける前に確認すべきポイント
カウンセリングで確認すべき5項目(効果・麻酔・術後ケア・再施術・費用)
初回カウンセリングでは、以下の5つのポイントについて必ず確認しましょう:
- 期待できる効果と限界
どの程度の太さ増加が見込めるか、体質によって効果が異なる点を説明してもらいましょう。 - 使用する麻酔の種類とリスク
局所麻酔か静脈麻酔か、合併症のリスクなどを事前に確認します。 - 術後のダウンタイムとケア方法
何日間の安静が必要か、通院の有無、性行為の再開時期などを把握しておきます。 - 再施術や修正の可否
効果が薄い場合や不自然な仕上がりになった場合の対応方針も確認しておくと安心です。 - 費用と追加料金の有無
見積もりが税込か、麻酔代や術後ケア費用が別途発生しないかなども要チェックです。
東京・大阪などの対応クリニック
現在、日本国内でバック筋膜切開術を提供しているクリニックは限られており、一部の専門クリニックのみが対応しています。
主要都市では、以下のようなエリアに対応医院が存在します。(2025年現在)
- 東京: 秋葉原アルモ形成クリニックなど
- 大阪: 梅田・心斎橋周辺の男性医療クリニック
- 福岡・名古屋など: 男性医療専門クリニック
全国展開している美容外科でも対応していない場合が多いため、陰茎増大専門クリニックを探すことが重要です。
2ch/5chなどの掲示板情報は信頼できるのか?
掲示板やSNSには実体験に基づく声もありますが、真偽不明な情報や誇張・悪意のある投稿も多く含まれています。
特に医療行為に関する情報は、匿名性の高い媒体に頼りすぎるのは危険です。
あくまで参考程度にとどめ、最終的には専門医の説明と症例写真、医師の実績で判断することが、後悔しない選択につながります。
よくある質問(FAQ)
Q1:バック筋膜を切って本当に安全なの?
バック筋膜は陰茎の支持構造の一部ではありますが、切開しても勃起機能や排尿機能には影響しないとされています。
ただし、解剖学的知識と手術経験の豊富な医師が行うことが前提です。未熟な術者による過剰剥離は、形状異常や瘢痕形成のリスクを伴います。
Q2:効果はどれくらい続く?一度で終わる?
バック筋膜の切開自体は構造的な変化であり、一度の手術で恒久的な効果が見込まれます。
ただし、注入材を併用する場合はその分が吸収されるため、併用内容によって維持期間が変動します。
また、体質や生活習慣により太さの印象が変わることもあるため、定期的なチェックが推奨されます。
Q3:傷跡は残る?術後に違和感は?
切開部位は陰茎の根元部分で、下着で隠れる位置にあることがほとんどです。
術後数ヶ月はわずかに赤みが残ることもありますが、時間とともに目立たなくなります。
一時的な違和感(突っ張り感など)が出ることもありますが、多くは数週間〜1ヶ月程度で改善します。
Q4:増大失敗のリスクはどの程度?
大きな合併症は稀ですが、過剰な筋膜切開や左右差、不自然なボリュームが発生することがあります。
特に他院修正や自己注入歴がある方は、内部癒着などの影響で期待通りの結果が出にくいこともあります。
そのため、術前カウンセリングでの適応判断と、経験豊富な医師選びが極めて重要です。
Q5:手術後に性行為はいつから可能?
術後の性行為再開は、通常3〜4週間後が目安とされています。
腫れや内出血が完全に落ち着き、切開部位が自然に動かせるようになるまで待つことが望ましいです。
早すぎる性行為は出血や痛みを再発させるリスクがあるため、医師の指示に必ず従いましょう。
まとめ|本気で太くしたい人のための外科的選択肢
- 増大手術=注入だけではなく、バック筋膜切開や靭帯剥離が適応となることがあります。
- バック筋膜切開は“構造からの改善”を目指す治療法で、靭帯剥離は陰茎の長さを根本的に出す治療
- 医師の症例経験数や縫合の丁寧さ、剥離の丁寧さが最も重要となります。
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